はじめに
ポケモンSVにおける特性へんげんじざい*1は、テラスタルとの関係で技のタイプ一致補正がややこしくなることがあるので、検証しつつ仕様をまとめました。
今作では8世代までと一部仕様が変わり、下記のような効果*2となっています。
・技を出す直前に、自分のタイプがその技のタイプに変化する。交代して手持ちに戻ると元のタイプに戻る。
・(9世代での変更点)戦闘の場に1回出るごとにつき1回のみ発動する。
・テラスタルしているときは発動しない。
・へんげんじざいでタイプが変わった後にテラスタルした場合、手持ちに戻るまでは直前に持っていたタイプが元のタイプとして扱われる。再度戦闘の場に出たときはそのポケモン本来のタイプが元のタイプとして扱われる。
仕様の説明としては上記で一応完結しているのですが、実際の対戦の中で注意が必要と思う点について下記で述べます。なお便宜上、本記事では以下のマスカーニャを例*3に説明します(ステータスは不問)。マスカーニャ
テラス:草orフェアリー
特性:へんげんじざい
技構成:トリックフラワー / はたきおとす / じゃれつく
【テラスタル時のタイプ一致補正】
1.草テラスタルの場合
パターン①
1ターン目:テラスタル
→トリックフラワー(2倍) / はたきおとす(1.5倍) / じゃれつく(1倍)
パターン②
1ターン目:はたきおとす(元タイプが悪に変化)
2ターン目:テラスタル
→ トリックフラワー(1.5倍) / はたきおとす(1.5倍) / じゃれつく(1倍)
パターン③
1ターン目:じゃれつく(元タイプがフェアリーに変化)
2ターン目:テラスタル
→ トリックフラワー(1.5倍) / はたきおとす(1倍) / じゃれつく(1.5倍)
・解説
①.元タイプ:草悪のまま草テラスタルしているため、トリフラが一致テラスタルの補正2倍、はたきおとすが補正1.5倍となります。
②③.1ターン目に元タイプが草以外に変化しているため、トリフラが不一致テラスタルで補正1.5倍となります。
[注意点]へんげんじざいで草以外のタイプになった場合、一致テラス補正(2倍)でトリフラを撃つことはできない点に注意が必要です。
2.フェアリーテラスタルの場合
パターン①
1ターン目:テラスタル
→トリックフラワー(1.5倍) / はたきおとす(1.5倍) / じゃれつく(1.5倍)
パターン②
1ターン目:じゃれつく(元タイプがフェアリーに変化)
2ターン目:テラスタル
→ トリックフラワー(1倍) / はたきおとす(1倍) / じゃれつく(2倍)
・解説
①.元タイプ:草悪のままフェアリーテラスタルしているため、じゃれつくが不一致テラスタルで補正1.5倍となります。
②.1ターン目に元タイプがフェアリーに変化しているため、じゃれつくが一致テラスタルの補正2倍となります。
[注意点]一致テラス補正(2倍)でじゃれつくを撃ちたい場合、あらかじめテラス前にへんげんじざいでフェアリータイプになっておく必要があります。
3.テラスタル後に手持ちに戻った場合
テラスタル後に一度引っ込めて再度戦闘出た場合、「そのポケモン本来のタイプが元のタイプとして扱われる」ことから、元タイプ:草悪のポケモンが任意のタイプにテラスタルしている状態となります。
例)フェアリーテラスタルしたマスカーニャが一度引っ込んで再度場に出たとき
→トリックフラワー(1.5倍) / はたきおとす(1.5倍) / じゃれつく(1.5倍)
タイプの扱いだけ見れば1ターン目にテラスタルした場合と同様です。また、へんげんじざいは関係なく、特性しんりょくのマスカーニャがテラスタルした場合と同じとも言えます。
4.まとめ
①.テラスタル時点でのタイプが元のタイプとして扱われ、タイプ一致補正の倍率に影響する
②.本来のタイプ(ここでは草悪)と異なるタイプでは、1ターン目から一致テラス補正(2倍)で技を撃つことはできない
③.テラスタル後に手持ちに戻り再度戦闘に出た場合、本来のタイプが元のタイプとして扱われる
おわりに
"タイプが変わる特性"と"タイプが変わるシステム"が同居しているため複雑に感じることもありますが、「テラスタル時点での元タイプが何か」を意識すればそこまで難しい仕様ではないと思います。対戦中の思考に余計な時間を使わないためにも、ざっくりとした理解はしておきたいですね。
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